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今回はラオスの映像、アニメーション事情についてご報告したいと思います。
2017年2月、ラオスの国際交流基金アジアセンターのご協力のもと、首都ビエンチャンでアニメーションに関する視察をさせていただきました。訪問先はラオス国立大学とラオス国立美術学校。ともに、ラオスを代表する国立の高等教育機関です。
まずラオスに到着して驚いたことは、インフラの整備が整っていること。道路はカンボジアよりも綺麗で、歩道もきちんと整備されており、ゴミもほとんどない。隣国なのになぜこんなに違うのか、と思うほどの違いでした。
ラオス国立大学では、文学部のマスコミュニケーション学科で聞き取りをさせていただきました。ここでは、ドキュメンタリーをベースとした実写の映像製作やマスメディアに関する授業がとても盛んで、ショートフィルムフェスティバルも定期的に開催されています。政府による検閲はあるものの、学生たちの作品はどれもレベルが高く、社会問題を啓発する内容の映像はストーリー性もあり、とても印象的でした。
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ラオス国立美術学校では、アニメーションを学ぶ学科へ訪問し、ストップモーションアニメーションを独学で修得されたカリスマ教員に出会いました。彼はラオス随一のストップモーションアニメーターで、自宅にアニメーションスタジオを作って作品を製作するほどの努力家でもあります。
彼のもとでは、約20名の学生がアニメーションを学んでおり、2Dアニメーションとストップモーションにおいて、クオリティの高い作品を製作していました。また、数人の学生は彼のアシスタントとして、ストップモーションのアニメーション製作をお手伝いしており、とてもカラフルで愛嬌ある作品が生み出されていました。
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アニメーション製作において機材や素材の制限はあるものの、彼らの生み出す作品はどれも素朴で魅力溢れるものばかりで、改めてクリエイターの原点を感じることができた良い機会でした。
今後もアニメーションを通じで、日本、カンボジア、ラオスと繋げていけたらいいなと思います!
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